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シリーズ奈良の写真3

奈良の四季の写真です。一昨日に引き続き昨年撮影した中でのお気に入り写真。今回は寺社で撮影したものシリーズです。


長谷寺ボタン190428_028


まずは長谷寺のボタン。つい先日のGWの頃がシーズンですが、なかなかベストタイミングには出会えません。毎年のように通っていますが、今までにせいぜい3回くらいがまあまあの状態で、それ以外は空振りでした。そして、当たりの3回のうちでも、昨年の状態が一番良かったように思います。例年が状態が悪いのではなく、たまたまタイミングがズレているというだけだと思うと、地元でない歯痒さを感じます。


長弓寺アジサイ190616_012


ちょっとマニアックな写真ですが、個人的には擬宝珠フェチを公言していますから、そのシリーズの1枚です。背景の紫のボケはアジサイ、赤いボケは橋の欄干です。場所は奈良の西部、生駒山にも近い地域にある長弓寺。地元の人はいざ知らず、観光客はあまり訪れない寺ですが、アジサイが結構植えられていて、本堂の建物も国宝です。


弘仁寺シオン190924_007


紅葉の名所で名高い正暦寺のすぐ近くにある弘仁寺。イチョウ黄葉も見事ですが、何といってもシオンの寺。毎年秋には訪れていますが、いつも少し遅い感じで花の色が若干白っぽく感じていました。パーフェクトではないかもしれませんが、昨年は比較的花色が濃くて、やっと出会えたという印象でした。

 

飛鳥寺界隈ヒガンバナ190925_005


葛城一帯のヒガンバナはものすごい量感ですが、飛鳥はささやか。田んぼのあちこちにみられるのですが、いざ写真にまとめようとすると難物です。写真は飛鳥寺の本堂を背景に、ヒガンバナとともに秋の稔りを表現しようとしたカットです。イネを入れたことで、ちょっと寂しいヒガンバナの量感を感じないですみました。


円成寺紅葉191106_011


最後は京都との県境にある円成寺です。若き日の運慶作、国宝の大日如来で人気の寺です。国重文の楼門の開口部越しに浄土式庭園の紅葉を撮影しました。楼門の雰囲気がどこというわけではないのですが、とても気にいっていて、こんなマニアックな角度の撮影になりました。庭園は奈良県内に残る唯一の浄土式庭園ですから、当然楼門を背景に撮影しています。ただ、この寺の立地から、紅葉シーズンに訪れるといつも終わっていて、それに気がつくまで、随分空振りを続けていました。最近ここは11月の初めと決めてからは美しい紅葉に確実に出会えるようになりました。



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シリーズ鎌倉の写真6

134号線周辺の写真を掲載します。この道は海のような雰囲気でもあり、海ではない微妙な立ち位置で、湘南っぽい雰囲気と、海産物系の雰囲気が混在するエリアです。寺社でも海でもない写真シリーズ。真剣に追いかけるというよりも、何かのおりに出来心で撮影したような写真です。

逗子マリーナ190906_002

鎌倉の東の外れという感じでもありますが、厳密にはわずかに逗子市にはいったところに逗子マリーナがあります。古都とも、漁師町とも違う海浜リゾート独特の雰囲気が漂うエリアです。少し早めに夕景の下見に向かうと、予定外の月が出ていたので、つい撮ってしまいました。

材木座海岸0907

一方こちらは確信犯。ほんのわずか西に移動しただけで、雰囲気はガラリと漁師町に変わります。鎌倉周辺はストレートな海の写真も撮影できますが、海といえば漁業の地ということでもあります。この網が何漁に使われるのかは分かりませんが、浜辺に干されていました。背景の富士山とともに、いかにも鎌倉の海という感じだと思っています。


ロンディーノ10_004


漁業の町から、再びオシャレな湘南の街へ。稲村ヶ崎の近くにあるタベルナロンディーノです。黒澤明や高峰秀子、三船敏朗を育てたことで知られ、グルメでもあった山本嘉次郎監督に「鎌倉で全国に誇れるレストランはここだけ」と言わしめたイタリアンです。今日のイタリアンブームの原点的な店ですが、随分長いこと「パスタなどというものはそんなに高級な食物ではない」と言って名店でありながら1000円という価格を守っていました。そんな店の姿勢に共感していたのですが、最近はご無沙汰しているので現在の価格は不明です。

白いビル13_004

行合橋のたもとにある複合ビル。「世界一おいしい朝食」で一世を風靡したBillsが入っているところですが、白い外観とサーファーのイラストがいかにも湘南らしい雰囲気です。すぐ前のセブンイレブンを訪れたときに発見したカットです。海を写さないで海を感じさせるカットというのも大好きな撮影イメージです。

タタミイワシと江ノ電12_006

腰越まで移動するとまた漁師町の雰囲気が漂ってきます。鎌倉では生シラスが大ブームですが、腰越の浜では漁獲量が多かった日には、釜揚げやタタミイワシを作ります。腰越一帯のワカメ干しやタタミイワシも海辺の古都鎌倉の風物詩です。この写真は江ノ電シリーズで使おうとも思いましたが、タタミイワシが主役ということでここに登場です。


片瀬東浜トイレ10_001


最後の写真は江の島の近く、こともあろうに公衆トイレの屋根です。こんなところにも湘南らしさを追求する行政の姿勢は大好きです。奈良では道路際の公衆トイレが寺社建築のようになっていたりします。余分な経費がかかりはしますが、街全体を面と捉えての雰囲気作りも観光地には大切だと思います。

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シリーズ奈良の写真2

鎌倉が続いたので、今回は奈良です。去年1年間に撮った写真の中で、自分なりに気に入っている写真をピックアップしてみました。今回はあえて寺社境内を避けて、自然風景でまとめてあります。


小墾田宮跡夕景190618_027

 

小墾田宮跡(古宮遺跡)の夕景です。田んぼの間の畦道に咲くヒガンバナが有名な場所ですが、田植えの時期に田んぼに映り込む夕陽も魅力的です。背景に大和三山の一つ畝傍山が入ることがポイントです。外出自粛が解除されれば、ヒガンバナの季節にまた訪れたい場所です。いままでに2回挑戦していますが、まだベストの状態に出あえていません。今年こそはと思っています。


飛火野シカ190618_040

 

奈良の象徴といえばシカ。東大寺や興福寺、春日大社の境内にもたくさんいますが、飛火野が一番のびやかな姿で、奈良らしい雰囲気を感じます。シカは秋に角切りをしますが、春を過ぎた頃には、新しい角が結構立派になっています。若い角は産毛が生えていて、朝の逆光で撮影するとエッヂが輝いてくれます。


雷丘界隈のハナショウブ190618_008

 

雷丘(いかづちのおか)界隈をロケハンしていて偶然見つけたハナショウブです。稲の生育にはまるで関係ないと思うのですが、なぜか田んぼの畔に植えられていました。


藤原京ハス(即非蓮)190802_010

 

藤原宮跡のハスです。何回か撮影していますが、今回が一番花の状態が良く、満開感がありました。この場所は行政が熱心なのか、春のサクラとナノハナ、夏のハス、秋のコスモスと四季を通して被写体に恵まれています。この場所が気にいっているのは風景にスケール感があって、背景には明日香の象徴・大和三山や二上山を配置できることです。この写真では背景のオレンジ色の柱がポイントですが、発掘調査でわかったかつての柱跡です。


飛鳥寺界隈コスモス190925_006

 

これが去年一年の奈良の写真の中でマイグランプリです。コスモスは群生というほどでもないし、ヒガンバナも立派な場所が他にあります。日本最初の寺院といわれる飛鳥寺界隈の田んぼの中のどうということのない場所なのですが、なぜか明日香地域特有なのびやかな雰囲気がストレートに伝わってきます。私の好きな明日香はこんなイメージだ!!といえる雰囲気に仕上がってくれました。

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シリーズ鎌倉の写真5

車両のない江ノ電写真がテーマです。鉄道写真の世界は、車両以外にも駅舎や踏切、レールや信号機など、鉄道好きの心にしみる被写体がたくさんあります。


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関東の駅100選の極楽寺駅で、小さいながらも雰囲気があるので人気です。駅舎は車両のない写真の定番中の定番。そしてこの駅ではサクラの季節以外には郵便ポストを入れるのが定番です。改札奥のわずかな隙間に無理して江ノ電をいれることもできますが、ほとんど目立たないので、どちらでも良いとおみます。今回はテーマが「車両のない」ですから、当然車両は入っていません。


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この角度だとどこで撮ったかが分かりづらいですが、御霊神社前の踏切です。「最後から2番目の恋」で小泉今日子がいつも渡っていた踏切です。江ノ電が写っているカットもありますが、そうするとどうしても車両が主役になりがち。浴衣だけが目立つので、夏の盛りの雰囲気が伝わりやすいのではないでしょうか。


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車両が近づいてきて信号機が点滅を始めた瞬間の踏切です。光線状態がまあまあだったのと、海の色が美しかったので、車両無しにしてみました。踏切の向こうがすぐ海というこの設定は、とても魅力的に感じます。


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江ノ電は単線で同じホームに上り電車と下り電車の両方がきます。そのため、上下を間違えて乗らないように、どの駅にもこの表示板があります。ただ、鎌倉高校前駅だけは背景が美しいので、被写体になるということです。表示板の背後が134号線ですから、当然赤い車や黄色い車など、ビジュアル本意で待ち構えています。そんな中、偶然漁船が通過してくれました。


江ノ電171119_015


同じ駅の夕景です。太陽が沈む方向は季節によって変化しますが、その変化に合わせて写真を撮る人間は撮影場所を移動していきます。どこで撮影すれば太陽が富士山や江の島の周辺に沈んでくれるかということをいつも気にして撮影地を決めている訳です。この季節になると材木座や稲村ヶ崎のような海の夕陽の定番撮影地は季節外れになってしまいます。


江ノ電171119_027


S字状の線路、信号機の光、線路への映り込み、こんな些細なことが鉄ちゃんの心に響きます。私は古都を専門に撮影していますが、実は鉄ちゃんです。子供のころは「鉄道ピクトリアル」や「鉄道模型」という雑誌を定期購読していました。江ノ電の車両がいても良いのですが、いなくともこの雰囲気は好きです。


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こんなポイント信号機には痺れます。でも、きっと鉄道にあまり興味のない人は、何が面白いんだろうと思うかもしれません。撮り鉄の人はこういう写真が好きだと思いますが、最近は鉄女も多いそうです。江ノ電の場合には旅というほど大げさではないかもしれませんが、なぜかこんな写真は旅情を感じさせてくれます。



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シリーズ鎌倉の写真4

鎌倉の魅力はいくつかの要素が重層的な点です。①寺社がたくさんあり②自然が豊かで③鎌倉文士の足跡が残されていて④ドラマや映画の聖地巡礼⑤美味しい店もたくさんあるなどです。そして江ノ電の魅力も忘れられません。かつて朝日新聞のWEBアンケートであなたの好きなローカル線というのがありましたが、見事全国第一位に輝いています。

 

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鎌倉高校前駅の踏切を日坂(にっさか)から見下ろしています。サーファーが海辺の古都らしい雰囲気ですが、最近は後ろ姿でないと肖像権だ個人情報だと自警団がうるさいのですが、鎌倉高校の女生徒を添景に入れようなどとカメラを構えていると、すぐ学校の先生が飛んでくるそうです。また、最近は「スラムダンク」の舞台だということで、聖地巡礼の外国人の集団でいつもごったがえしています。

 

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江ノ電前線15駅のうちホームの柱が木製なのは3駅だけです。写真の長谷駅と鎌倉高校前駅、江ノ島駅です。木製というだけで、どこかノスタルジックな雰囲気が感じられます。鎌倉高校前駅の写真はよく見かけますが、柱が金属製の味気ないものだったら、人気の雰囲気は少し違っていたかもしれません。そんな魅力的な長谷駅が最近改修されました。ホームも改修されたらどうしようと心配していましたが、木製の柱は無事生き延びました。


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江ノ電の写真としてはめずらしい俯瞰風景です。極楽寺駅近くの高台からですが、左手奥の海にヨットが写るように土日を選び、せめて緑だけでも美しくと思い今頃の季節に、そして江ノ電の車型も大切です。なにげない説明的に見えるようなカットでも、撮る側からすれば工夫のしどころはあるものです。

 

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こんなイメージが先にあって、実際の撮影地を随分ロケハンしました。やっと見つかったこの場所は右を向いても左を向いても江ノ電が全く見えない場所。近づいてくる音だけではなかなかタイミングが合わずに、失敗写真の枚数だけが増えました。一度失敗すると12分またなくてはならないので、根気のいる撮影でした。

 

虚子碑と江ノ電13_002

 

この写真は説明がないと、どうして撮ったのかと思われてしまいます。作品アプローチではなく説明写真の部類にはいります。じつはこの場所、高浜虚子の旧居跡なのです。目立ちませんが、小さな石碑には「波音や由比ヶ浜より初電車」と虚子の句が刻まれています。ちなみに初電車は始発電車のことではなく元日の朝一番に走る電車のことだと、鎌倉文学館の学芸員から教えていただきました。

 

江ノ電171119_026

 

極楽寺検車区の夜です。稲村ヶ崎に夕景を撮りにいく途中でしたが、出遅れたために間に合わないと思い、目的地を変更して撮影した写真です。転んでもただ起きない精神は、思わぬ発見をすることがあり、とても大切だと思っています。

明日は、車両が写っていない江ノ電風景という変なテーマでお送りします。

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haradahiroshi

Author:haradahiroshi
古都写真家・原田寛
鎌倉好き・和文化好きな方々と共に集うサークル「倶楽部 和」を主宰しています。

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